haru7716の旅だより

主に旅日記です(車中泊・登山)今後色々カテゴリを増やす予定です

軽貨物運送業について1年間やってみた私の考え

軽貨物を始める方で

貴方は軽貨物で何がしたいですか?

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軽貨物運送業には大きく分けると3つになります。

大分類

宅配業(BtoC)

企業配(BtoB)

食品配達

 

ここから更に分かれ

中分類

宅配業→ギグワーク(Amazonフレックス Amazonとの直受け

   →業務委託(ヤマト・佐川などの1次請け)

   →デリプロ(Amazonからの1次請け)

企業配→直請け

   →ギグワーク(PickGO・ハコベルなど)

   →フランチャイズ(赤帽・軽急便など)

食品配達→ギグワーク(Uber Eatsとの直請け)

    →出前館(直と2次請けがあり)

 

ここから業務内容を細かく分けていくと

小分類

宅配業→業務委託→1次請け業者との契約(2次請け)

   →デリプロ→デリプロ業者との契約(2次請け)

企業配→ギグワーク→実質荷主からの2次請け状態

   →フランチャイズ料金として手数料が発生

 

これをみて、どう思いますか?

結局手数料(ピンハネ)なしで売上がたてられるのは

企業配を直受けするか、Amazonフレックスを

やるかだけです。

 

私の個人的な考えですが

食品配達はこの他にも多岐多様にありますが

軽貨物運送業の仕事として

どうなのかと思うところもあり

今回は多くを語りません。

 

では、軽貨物運送業としての目指す場所は?

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私が開業した時に目指した場所は

ピンハネされずに100%直請けでやろう

そして、時間拘束のある宅配はやらない

この2つでした。

 

ピンハネされずに100%直請けでやる意味は?

一番大きいのは、やった分だけ全て自分の物になる。

これに付きます。

もちろん、0からの営業をしなければなりません。

DMを作ったり、営業へ出向いたり

ホームページを作ったりしなければなりません。

 

しかし、このような努力で得た仕事は

いつか信用になります。

信用を勝ち取れれば、次の仕事につながります。

仕事がつながれば仕事が仕事を呼んでくれます。

将来性に期待ができる訳です。

 

しかし、ギグワークや業務委託でそれがありますか?

確かに、何の営業もしなくても

仕事が貰え、ピンハネされてもお金になります。

しかし、そこに信用や将来性は生まれますか?

その日暮らしのお金で満足ですか?

 

ギグワークや業務委託だけで

月50万円以上の売上をあげる方もいますが

そこに信頼関係はありますか?

いまPickGOの評価制度改変で

いままで頑張ってきた多くのドライバーが

仕事を受けられない状態になっています。

もし、これが直請け仕事だった場合

いきなりこのような仕打ちをされるでしょうか?

 

大阪の軽貨物会社で業務委託をしていた

多くのドライバーがいきなり契約解除されました。

お客様との信頼関係があれば

急に仕事を取り上げるようなことはされますか?

よく考えてください

 

軽貨物運送業とは個人事業主です。

誰も守ってくれないのです。

仕組みを改変されようが

契約解除されようが、それは貴方が選んだ道です。

 

会社員ではないのです!

私が軽貨物を始めて知り合った方の中には

会社員的な考え方の人が多い事に驚きました。

私が衝撃的だったのが

「お客様は神様じゃねぇよ」

と言っておられた方がいました。

それは法人化した企業や

何十年も経営していて安定している

人が言うセリフであり・・・

 

一人で経営している個人事業主にとっては

「お客様は神様ですよ」

仕事をくれるんですよ?

お金をくれるんですよ?

会社員みたいに仕事してなくても

給料もらえる立場ではなんですよ!

と言ったら

「こっちにも仕事を選ぶ権利はある」

なんて言っていましたが

その人は、もの凄くピンハネ率の高い

2次請けの仕事をしていました。

 

正直、選んでこの仕事してんのかよ?

と、思いましたが

こんな事を言う人は、やっぱり営業をしていない

ギグワーカーなんだな~

と、妙に納得してしまったものでした。

 

また、宅配便の業務委託をしてしまうと

週6日12時間労働が基本です。

これでは直請けの営業活動が出来ません。

確かに宅配の業務委託は安定した売上がたてられます。

しかし、それ以上でもそれ以下でも無いのです。

車建て個建てで売上や拘束時間の違いはありますが

平均して、週6日 12時間拘束で

40万円~60万円が現実的でしょう。

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しかしこれは売上です。

ここから経費を引いたら手元に残るのはいくらですか?

正直、サラリーマンの方が割に合いますよ。

 

昔は軽貨物は儲かる仕事でした。

しかし、今は違います。

 

それは何故か?

コロナ不況です。

 

コロナ不況でリストラになり

巣ごもり需要で宅配は人手不足

そうなった結果、軽貨物への参入者が増加

需要と供給のバランスが崩れ

相場を知らない新規参入者が

安い単価でも受けてしまう。

 

その安い単価が標準になってくる。

更に価格競争が激化し単価が下がる。

 

これって何かに似ていませんか?

 

小泉・竹中改革の規制緩和

運送業者が飽和状態になった時の

価格破壊にそっくりです。

 

その結果どうなりましたか?

安い料金が常態化し、昔は儲かる仕事だった

トラックドライバーが

今では低収入の代表みたいになっています。

 

最近、ようやく国土交通省厚生労働省

これでは駄目だとなり始めて

まともにはなってきましたが

それは、運送業者のほとんどが法人だからです。

法人と言うことはドライバーは会社員です。

会社員は労働基準法で守られています。

 

では軽貨物はどうでしょうか?

ほとんどが個人事業主です。

これが何を意味するのかお分かりですよね?

今の日本は自己責任論が強い国になりました。

 

そう、個人事業主は全てにおいて自己責任なのです。

一度下がった単価はなかなか元には戻りません。

ハッキリ言って今は、利益の出る良い仕事は

ほとんどありません。

 

軽貨物で稼いでらっしゃる方は

24時間365日働いています。

プライベートな時間はほとんどないでしょう。

 

それでも好きな事をやっているので

苦にならないと言う方もおられますが

それは仕事を獲得できて生活できる方の話です。

 

今回は厳しい話をしましたが

私の考える軽貨物の現状が

これだと思います。

 

コロナ前とコロナ後では様子が激変してしまいました。

今は軽貨物の供給過多の時代と言うことを

認識されて下さい。

 

これから開業を目指している方に

やめておけ!

とは言いませんが

それなりの覚悟を持って

1年間は赤字でも耐えられる体力をつけて

始めてください。

 

と言わせてください。